「噛み切れないよ」

*注意*
鉢屋が大分鬱っぽいです。しかも雷鉢で事後…。
そういうのが苦手な方はブラウザバックでお願い致します。









そんな事出来るわけ無いじゃないか。

「もし、死ぬなら雷蔵と口づけをしているときに、舌をかみ切られて死にたい」
事を終えた後、布団にうつぶせに寝て、枕に顎を置いた三郎が呟いた。
は?と僕が思わず聞き返すと「だから…」ともう一度言いかけたので、「…聞こえはしたよ」と続きを止める。
「どういう意味?ってそういう意味のは?だったんだけど…」
「意味なんて、そのままだよ、雷蔵。私が死ぬときの話をしただけだ」
「……何、それ」
ふぅ、と溜息を吐けば三郎はごろりと寝返りを打って、天井に両腕を伸ばす。
終わった後の三郎は時々こんな風に妙なことを言い出す時がある。
三郎を殺すのは僕というのは随分前にした口約束だ。
結ばれるときに、もし本当に自分を好いてくれるなら、何時か殺してくれと。
「前に約束したろう。それの希望だ」
「…それは解るよ」
それくらい解るよ、と続けた。
「…でも、何でその方法なの?」
「…だってその方が一つになったまま死ねる気がするから。勿論、腹上死だ。体をぴったり余すところ無くくっつけて、君と一つになった錯覚のまま死ねるなんて最高じゃないか」
最高だ、と言って三郎はぺろと赤い舌で唇を舐めた。
終わった後だからだろうか、その舌はやたらと扇情的に見える。
僕は、体を起こして、三郎の上にのしかかった。
天井に伸ばされた、彼の腕の合間に入り込むようにして、上から顔を覗き込むと、三郎はにこりと笑みを浮かべる。
僕と同じ顔で、でもやっぱりどこか違う表情だ。
「でも、僕はごめんだよ…」
「おや、雷蔵は私の希望を叶えてはくれないのか?」
酷い奴だな、と冗談ぽく笑う三郎にまたぴったりとくっついていく。
そのまま、唇を重ねようとすると彼はそっと目を閉じた。
折り重なるようにして、口づけて、また顔を上げる。
「だって、舌をかみ切ってしまったら、君の死体は完璧じゃなくなるじゃないか」
そんなの嫌だよ、と続けると三郎はぽかんとして「そうだな」と言って笑った。

end

鬱っぽい三郎と慣れてるというより毒されかけてる雷蔵…って感じでしょうか?(汗)
雷蔵はちょっと独占欲強めが良いと思います、他人に向けてあんまり出さないし、出したくないと思ってるけど、三郎にだけはしっかり出すとか。
夢を見すぎ…でしょうか?