跪く

顔と、胸と、とにかく全身に衝撃があった。
自分が地面に倒れ伏したのだと気がついたのは、口の中に砂が入って、それがじゃりと歯の間で音を立てたからだ。中に広がる不快な感触に私はじとりと、自分を抑えつけている人物を見やる。
にぃと口元に笑みを浮かべて、その端正な顔が歪んでいる。
「良いざまだな、鉢屋三郎」
楽しそうに言われて、私は視線を地面へと向けた。
たった一年、そう思っていた。だが、この実力差は決定的だった。
一年違うだけで、こんなにも私でさえも、翻弄される。
「…跪いて許しを請えば、手を放してやるぞ?」
「はっ、誰があんたなんかにっ」
そう吐き捨てるように言えば、彼の顔はまだ楽しそうな色が深まった。

end

跪くと言うよりは、這いつくばってる訳ですが。こういう科白は仙蔵が一番似合いそうなわけで、相手は仙様です(え)