ムズムズするからおさわり禁止!
団子を食べ終えれば三郎も少しは元気を取り戻したらしい。
制服に着替えようとしたはいいが、耳のせいで頭巾がかぶれないらしかった。
押しつぶす形になれば、痛いのだそうだ。
そして尻尾も、ぱたぱたと可愛らしく揺れている。
袴に一時的だが穴をあけて尻尾を自由にし、あまり外に出ないように決めたらしかった。
元より寒がりの彼がこの時期に外に出るというのが珍しかったのだが。
窓際のほうは柔らかい光が入ってくるせいで、三郎のお気に入りとなっている。
そこに陣取ってぼんやりと幽かに開けた障子の隙間から外を見ているらしかった。
暖かな空気を感じれば、ぱたんぱたんとまた尻尾が揺れている。
隣で本を読んでいた雷蔵だが、それが気になって読書に集中などできなかった。
今朝触って分かったことだが、これはちゃんと神経が通っているらしい。
(そう言えば、前に…)
と、その尻尾の付け根である彼の腰あたりへと視線をやってしまった。
(猫は尻尾の付け根を触られると気持ちがいいって聞いたけど…)
彼はどうなのだろうかと雷蔵の興味がくすぐられた。
ぱたりと床の上を動くそれにそろりと手をやって、毛を整えるように撫でれば、びくっとした様に三郎の肩がはねた。
「ら、雷蔵?」
何かした?と振り返りながら問うので、別に?と白を切ってみる。
そう、と言ってまた窓の方を向く彼を見れば雷蔵は持っていた本で笑いを殺した。
楽しいなぁと悪戯心が疼いてしまえば手が動くのは早いものだ。
またすすっと今度は指でなぞる様に尻尾に触れる。
それに、三郎の背中がぞわぞわと震えるのが見えた、ついでに耳の毛も逆立っている。
「雷蔵!」
今度はと振り返る彼に「どうかした?」と笑みを向ければ、う、と言葉に詰まっていた。
なんでもない、と三郎は返事をしてまた窓の方を向く。
それでも後ろに注意を払っているらしく耳はぴくぴくとこちらを向いたりしていた。
(やばい、これ楽しいや)
と、いよいよ気を良くした雷蔵はそのまま尻尾の毛を逆なでするようにつつつっと手を滑らせた。
「ひっ…!」
だが、今までのとは違う反応を示している。
あれ?と首をかしげつつも、雷蔵の手は止まらない。そのまま尻尾の付け根まで手をやって、その部分をきゅうと握れば、びくんと彼の体がはねたのだ。
「にゃあ!」
「へ?」
これにはさすがに互いにびっくりしたらしい、雷蔵もそこから手を離して、二人して顔を見合わせてしまった、ただ三郎の方は顔を真っ赤にしていたのだが。
「雷蔵…」
そのまま神妙な声で言われれば、あ、うん、と短く返事をする。
「もう、触るの禁止だからな!」
そう言われて、苦笑をこぼしながら「ごめん」と謝るしかなかった。
制服に着替えようとしたはいいが、耳のせいで頭巾がかぶれないらしかった。
押しつぶす形になれば、痛いのだそうだ。
そして尻尾も、ぱたぱたと可愛らしく揺れている。
袴に一時的だが穴をあけて尻尾を自由にし、あまり外に出ないように決めたらしかった。
元より寒がりの彼がこの時期に外に出るというのが珍しかったのだが。
窓際のほうは柔らかい光が入ってくるせいで、三郎のお気に入りとなっている。
そこに陣取ってぼんやりと幽かに開けた障子の隙間から外を見ているらしかった。
暖かな空気を感じれば、ぱたんぱたんとまた尻尾が揺れている。
隣で本を読んでいた雷蔵だが、それが気になって読書に集中などできなかった。
今朝触って分かったことだが、これはちゃんと神経が通っているらしい。
(そう言えば、前に…)
と、その尻尾の付け根である彼の腰あたりへと視線をやってしまった。
(猫は尻尾の付け根を触られると気持ちがいいって聞いたけど…)
彼はどうなのだろうかと雷蔵の興味がくすぐられた。
ぱたりと床の上を動くそれにそろりと手をやって、毛を整えるように撫でれば、びくっとした様に三郎の肩がはねた。
「ら、雷蔵?」
何かした?と振り返りながら問うので、別に?と白を切ってみる。
そう、と言ってまた窓の方を向く彼を見れば雷蔵は持っていた本で笑いを殺した。
楽しいなぁと悪戯心が疼いてしまえば手が動くのは早いものだ。
またすすっと今度は指でなぞる様に尻尾に触れる。
それに、三郎の背中がぞわぞわと震えるのが見えた、ついでに耳の毛も逆立っている。
「雷蔵!」
今度はと振り返る彼に「どうかした?」と笑みを向ければ、う、と言葉に詰まっていた。
なんでもない、と三郎は返事をしてまた窓の方を向く。
それでも後ろに注意を払っているらしく耳はぴくぴくとこちらを向いたりしていた。
(やばい、これ楽しいや)
と、いよいよ気を良くした雷蔵はそのまま尻尾の毛を逆なでするようにつつつっと手を滑らせた。
「ひっ…!」
だが、今までのとは違う反応を示している。
あれ?と首をかしげつつも、雷蔵の手は止まらない。そのまま尻尾の付け根まで手をやって、その部分をきゅうと握れば、びくんと彼の体がはねたのだ。
「にゃあ!」
「へ?」
これにはさすがに互いにびっくりしたらしい、雷蔵もそこから手を離して、二人して顔を見合わせてしまった、ただ三郎の方は顔を真っ赤にしていたのだが。
「雷蔵…」
そのまま神妙な声で言われれば、あ、うん、と短く返事をする。
「もう、触るの禁止だからな!」
そう言われて、苦笑をこぼしながら「ごめん」と謝るしかなかった。