おもちゃの手錠

現パロで雷鉢です。もろに近親相姦なので苦手な方はご注意くださいませ。



くる、くると何度も指で回転させてみる。
久しぶりに遊びにきた雷蔵の部屋で見つけたのはおもちゃの手錠だった。
鉄とかでできているわけではない、プラスティック製のそれを見つけて三郎は指にひっかけて遊んでいる。
くる、くると何度も目の前でそれは弧を描いて、自分の顔にぶつかりそうになっていた。
雷蔵は下の階にお茶を用意しに行っている。
ベッドに寝そべって、これが何時も彼が寝ている布団かと双子の兄のことを思った。
そこで見つけたそれには年代が書いてあって、それは自分たちがまだともに暮らしていた時期だった。
ちょっとだけ、女の影を疑ってしまったけれど、それで不安は和らいだ気がした。
「三郎、お茶入ったよ」
ノックとともに雷蔵が紅茶をもって戻ってきた。
ベッドに寝そべったまま、わざと手錠をその手にかけて、雷蔵の方を見つめれば、溜息をつきながら彼はお盆をテーブルに置いた。
「それ、どこで見つけたの?」
「机の上。雷蔵が出しておいたんじゃないのか?」
首をかしげて見せれば、どうだっけ、というように首をかしげながらも彼は三郎の上に乗ってきた。
それに合わせて、手錠で自由の利かない腕を雷蔵の首へと回す。
かしゃん、と陳腐な金属音が響いた。
「鍵は?」
「机。なくしてないよ」
そう言うと、雷蔵の唇と三郎の唇が重なった。
誘ってる?とわざわざここまでしておいて聞いてくるのは、兄の意地悪さだ。
もちろん、と唇だけで紡げばふふと小さく笑われた。
そして、また唇を重ねる。
今度は深く深く、離れてもうっすらとした糸が互いを結ぶように。
「このまま、するの?」
そう尋ねられて、ぴんと三郎はおもちゃの手錠を左右に鳴らしてみせる。
「…せっかくなら、使ってもいいんじゃないのか?」
と、言えば「好きだね」と囁かれてしまった。
その意地悪な口をふさいでしまおうと、三郎はまたその腕で雷蔵を自分の方へと引き寄せた。

母親が返って来ないのはちゃんと知っている。
本当なら三郎がこの家に入るのも、離婚の時の条件に触れてしまうからあまりよくはないのだが。
母親は出張で海外にいるから最低でも来週の末までは家を空けるのだ。
三郎の格好はもうあられもないほどになっている。
脱がせようとしたワイシャツは手錠で引っかかって、頭の上にくしゃくしゃにまとめられていた。
下だけが空気にさらされて、そして最奥は雷蔵とつながっている。
ぐちゃぐちゃと厭らしい水音が耳につくけれど、それ以上に今はピアスを開けた、その境目を舌でなめられるのに感じてしまう。
二人のセックスは繋がるまでがとても短い。
一刻も早く、母親の胎内にいたときのように一つに戻ろうとするように。
渇望にも似た速さで、肌を触れ合わせるのだ。
「三郎、気持ちいい?」
そう耳元でささやかれて、今はもううなずくしかできない。
雷蔵の前では恥じらいなどないようなもので、声を殺すなんてほとんどしない。
でも、今はこの繋がっているという状態が何よりも心地よくて、そんな仕草でしか伝えられないのだ。
下を揺さぶられれば、それに合わせて布の下にある手錠がかしゃかしゃと安っぽい音を立てていた。
「これ、覚えてる?」
そう言って、雷蔵が手錠と続けた。
「わ、かんなっ…ん、っぁっ!」
「だと思った。これね、前に二人で警官ごっこの為に買ったものなんだよ。僕はちゃんと覚えてる」
「ん、はっ、だって…そんな、まえっ…」
「うん、小学生に上がる前。僕が警察で三郎が犯人で、いっつも遊んでたよね。三郎に手錠付けて…」
そう言って体を起こすと、その手錠にこすれてしまった手首に唇を寄せた。
暖かい人の体温が触れれば、びくびくと体全体が痙攣する。
それが面白いというように、雷蔵はそれに舌まで這わせていた。
「それが、こんなこと出来るようになったんだもん、びっくりだよね」
そして、不思議だねと言って雷蔵は机に置いてあるという手錠の鍵に手を伸ばした。
小さな、子供なら無くしてもおかしくないようなそれをカギ穴に入れて、回す。
かしゃりと音がして、手錠はそのまま布団の上に落ちた。
「…何で、はずし、たんだよ」
そう問い返せば、うん、とその腰を抱えながら雷蔵が少しだけさびしそうに笑った。
「なんだかね、切なくなったから…」
「切、ない?」
また問い返せばそうだよ、とだけ返されて、唇をふさがれた。
手錠はそのまま、ベッドの揺れに合わせて床に落ちてしまった。
あぁ、何だ、そう言うことか、と少しだけ三郎もその切なさが理解できたような気がした。

end

ってことで、企画初エロです。それが近親相姦ってどういうことですか、椛月さん(え)
切ないのは、なんか、幼年期の思い出を二人で汚してる感じがしたから切ないとか。あとは、昔みたいに無邪気でいられないんだなぁって言う、そういう切なさです。ある意味郷愁を感じてるんだと。
さぁ、夜も更けてまいりましたが、エロ増やしたいなぁ。(オイ)